小野清香Sayaka Ono
株式会社マーキュリー
数字にこだわる“リケジョ”人事が、アフターコロナに仕掛ける採用クオリティの向上とは。
将来の選択肢の多さに賭けた就活
いまでこそ人事のキャリアも3年を超える私ですが、キャリアのスタートは大手家電量販店での接客販売スタッフ。出身地も大学も山形で、マーキュリーの東北支店に新卒で入社したんです。もちろん最初から販売や接客の仕事に就こうと思っていたわけではありません。そもそも大学は理学部 物質生命化学科で、白衣着てフラスコ片手の学生生活でしたので(笑)。普通は大学院へ進むのですが、私は就職の道を選んだんです。
あまりこだわりがない中での就活でしたが、ぼんやりと一般職とか事務職に就くイメージを抱いていました。それがマーキュリーと出会って、まさかの販売職(笑)。でも、最初は接客販売でも、その後の道筋が豊富でキャリアビジョンが描きやすいと思ったんです。マーキュリーがまだ若い会社だったこともあって、逆にいろいろ可能性があるんじゃないかなと。その読みは的中して、2年半ほど現場で販売経験を積んだ後、東北支店初の採用担当に。そして2019年5月からは東京本社に異動して、本格的に人事の道を歩みはじめたわけです。
結果出してナンボ、の世界が好き
販売から人事に、と言われたときは想像もしてなかったのでびっくりしました。まあでも次のステップに対するこだわりは一切なかったので(笑)、率直にうれしかったですね。で、実際やってみるとこれが結構難しくて、学生さんがマーキュリーという会社になかなか興味を持ってくれなかったんです。そしてそれが感覚として伝わってくるので、自分のプレゼンが全然ダメだったんだ、と凹むことも多々ありました。また中には鋭い質問してくる学生さんもいて、なかなか当意即妙な返しができずにまた落ち込んだりもしましたね。
でも、やっていくうちに結果がきちんと出たんです。確かに最初は上手くいくことが少なかったんですが、採用をはじめてやらせてもらった年に例年の倍ぐらいの採用数を達成でき、これは私にとって大きな自信になりましたね。私は本当に数字を達成することが好きなので達成感満点でしたし、初年度で自分の評価を自分で作れたことは今につながっています。そういうこともあってか、初年度採用したメンバーは不思議にいまでも顔と名前が一致するほど印象深いですね。ごくたまに東北メンバーと連絡とるんですが、彼らがいまでも頑張っている話を聞くのは本当に嬉しいです。
採用も組織づくりも等身大の自分で
新卒採用で意識していることは…そうですね、私自身接客販売やりたいタイプじゃなかったんですよね。で、エントリーしてくる学生さんのほとんどが、やはり私と同じだと思うんです。だから、彼らの目線と近いところで話ができるんですよね。なんだかんだ言って当時の接客販売の経験は今の仕事にも活きているので。現場で何を学んで何をつかんだか、を話すと、それまで職種だけで敬遠気味だった学生さんの意識が少しずつ変わっていくんです。自分の経験談だから説得力もあるわけです。
いまは課長代理として19人のメンバーをみています。マネジメントスタイルは、ロジカルとエモーショナルが同居しているタイプ(笑)。数字が全てなので結果がでてなければその理由を徹底的に追求するし、内的要因なのか外的要因なのか突き詰めて考えます。加えて感情的でもありますね。悔しいときは悔しいし、怒るときは怒るし、達成すれば誰よりも喜ぶし。結構、等身大でやってますね。もともと人事という仕事にこだわりがあったわけではないので、合っているか、向いているかということはわかりません。でもせっかくたどり着いた自分の場所でもあるので、しっかり結果を出していきたいです。
学生と向き合って採用の質を上げる
結果を出す、ということで採用数を達成するのはひとつのゴール。でもそれだけじゃなくて、中身はどうなのってところでまだまだやりきれていない感があります。まずは自社の採用力強化をしていきたいです。かなりの採用数なのでエージェントの力を借りたりもしているんですが、今後はオウンドメディアや採用プロモーション、大学へのアプローチにもチャレンジしていきたいんですよね。
そしてもうひとつ、今回のコロナ禍によって一人ひとりの学生さんと向き合う時間が増えました。これは採用の質を向上させるチャンスだと思っています。入社して終わりじゃなくて、この会社でどんなことをやって、どんな経験を積んで、それが次に何につながるのか…そういったことを考えてほしいんです。そのためにもお互いのことをもっと理解するプロセスが採用には必要です。それが可能になりつつあるいま、もちろん私たち採用側のスキルももっともっと磨かないといけないんですが、採用のクオリティを上げていくことにもこだわっていきたいと思っています。
愛読書
My favorite book
『上位5%で辞めない人財を採る方法77』
上司から勧められて読みはじめた本です。コロナ禍は採用の風景も一変させました。これをピンチととらえるか、チャンスととらえるか。私たちはチャンスととらえ、より優秀人材の獲得と定着に向き合っていきたいと考えています。
企業紹介Bijinji Office
プロフィールProfile
小野清香
人財戦略本部 採用部 採用1課 課長代理/論理と感性、冷静と情熱、ロマンとソロバンというふたつの顔を持つリケジョ出身人事。個人的な目標は「イケメンになりたい」。部下や後輩たちから頼られる存在を目指しているとのこと。社交ダンスは13年のキャリアを誇る一方で、休日はもっぱらゲームに没頭。