清水 麻里絵Marie Shimizu
株式会社エムエム総研
ちょっとした気遣いが応募者の転機を生む。“思いやり人事”の目指すものとは。
面接官の人柄に惹かれて
エムエム総研を初めて知ったのは、前職のウェディングプランナーからのキャリアチェンジを考え、転職活動をしていた時でした。「事務職の仕事を…」と、かなり漠然とした希望を持って会社を探していたのですが、何社か受けた中でも当社の面接はかなり印象的でした。今の直属の上司が面接担当だったのですが、私が担当する仕事や会社の展望をとても詳細に話してくれたんですね。それでも何より印象深かったのは、人柄。素直に「この人と一緒に働きたい」と思えたことが、入社の決め手になりました。
私の場合は、人事の仕事は未経験だったので、まず入社後はアシスタント業務からのスタート。上司が担当していた業務を徐々に私に委譲する流れだったのですが、当初はほとんど採用業務には携わらず、事務的なサポートを行なうことが私のメインミッションでした。いわゆるデスクワークが初めての私にとっては、毎日が新鮮な出来事ばかり(笑)。サポート業務を通して社内がどのように動いているのか把握しながら、一つひとつの業務に丁寧に取り組む日々。そして、いよいよ新規事業を本格的に立ち上げるというタイミングで採用業務にもチャレンジすることになりました。
大切なのはちょっとしたひと言
いざ採用業務に本格的に取り組むことになった際に、改めて感じたのは人と向き合うことの難しさ。私が採用人事として担うのは、事業の成長に欠かすことのできない採用。例えば面接でご来社いただいた応募者の方へどんな一言をかけるか、面接や説明会の日程をご案内するメールに「自分のことを見てくれている」と思っていただける仕掛けをどうつくるか。ちょっとした気遣いで当社を志望する気持ちの度合いが変わってくる。私自身も当社でキャリアチェンジに成功し、ビジネスパーソンとしての成長を日々感じているからこそ共感できる部分なのですが、転職は本当に勇気が必要な行動だと思います。
だからこそ応募者にとって味方でありたい、勇気ある一歩を支えるポジションでいたい。今は応募者の方とのメールのやり取りも事務的なものが多いのですが、その方にしか伝えられないひと言を必ず見つけるようにいつも意識していますね。何百通と送られてくるメールに対しても、決して作業として“捌く”ようなことはしたくないんです。もちろん効率的に進めなければいけない部分もありますが、メールを送る相手に対してしっかりと想像力を活かして返信を送るようにしています。
入社式と言えば新卒をイメージしますが
当社には私が前日に最も緊張して、当日に最も達成感を得られるイベントがあります。実は、私が行っている事業部採用では毎回複数名の入社があり、その中途入社の方に対しても入社式と辞令交付を行なうんです。今までずっとやり取りをしてきたメンバーが集まる場。各メンバーが参加している様子を見て「ギリギリまで悩んでいたけど、ウチを選んでくれて本当によかった」だったり「あれだけ強い想いがあればきっとウチでも活躍できるよ」だったり、それはもう本当に様々なストーリーが頭の中を巡るんですね。
入社式は、私と応募者の方々の想いが通じ合った瞬間でもあります。当社は誰かの人生を、成長を大切に考える企業。だからこそ、中途採用の方たちにも入社式を開きます。面接・面談などで応募者の方と直接対話する機会はまだまだ少ないですが、それでも私が担当しているのは誰かの転機に向き合う仕事。やり取りをする全員に本当は入社してもらいたい、という気持ちもありつつ、それでも採用・不採用というジャッジが下される中で、どこまで応募者の味方でいられるのか、どこまで応募者に変化のきっかけを与えられるのか。自分の一つひとつの行動に責任を感じますね。
採用とウェディングプランナーの共通点
目的の場所に来てもらうという意味では、ウェディングプランナーと人事の仕事は似ています。プランナーはカップルの信頼を獲得し、ウェディング会場の魅力をお伝えし、最終的にはその会場で式を挙げてもらうことがゴールですが、採用も同じこと。会社の魅力を正確に伝えなければ、もしかしたら面接にすら来てくれないかもしれません。プランナーをしていた頃にお客様から「あなたにとっては何百というカップルの中の1組だと思いますが、私たちにとってはあなたが唯一のプランナーで、唯一の結婚式です」と言われたことがあって。
私が人事で目指すところは、まさにこの唯一という部分。「清水さんがいたから入社しました」と思ってもらえることが、今の目標です。もともと今の上司の人柄に惹かれて入社したエムエム総研だからこそ、今までのコミュニケーションスキルを最大限に活かして、当社の良さを伝えたい。そして、キャリアを変える勇気を持った応募者にとっての唯一の味方でありたい。社員にも数々のチャンスを与えてくれるこの会社でもっと視点を増やして、多くの応募者にとってのオンリーワンになること。これからも柔軟な発想を持ってスキルを磨き続けるつもりです。
お気に入りの仕事道具
My favorite work tool
『時計と名刺入れ』
人の転機に関わる仕事をさせてもらっていますが、この二つも私にとっては大きな転機の際に買ったものです。名刺入れは初めて転職をした時に購入したもの。時計はずっと東京への転職を反対されていた両親にやっと了解を得て、いざ東京へというタイミングで買ったもの。どちらも初心を忘れないために、これからも努力を続けるために、いつも使っている愛着のある仕事道具です。
企業紹介Bijinji Office
プロフィールProfile
清水 麻里絵
ビジネストランスフォーメーションDiv. ビジネスディベロップメントグループ/ウェディングプランナーとして数社を経験し、持ち前のコミュニケーション能力を評価され、採用・人事として新たなキャリアを歩み始めた“懐かれ人事”。One to Oneのコミュニケーションを常に心がけ、社内外を問わず話しかけやすい存在としてのポジションを確立するエムエム総研のホープです。